日本相撲界において数々の名勝負を繰り広げ、圧倒的な技術と品格でファンを魅了した第71代横綱・鶴竜力三郎。現役引退後は年寄・音羽山として後進の指導にあたり、その動向に今なお多くの視線が注がれています。本記事では、モンゴル出身から角界の頂点に登り詰めた波乱万丈の経歴をはじめ、音羽山親方としての現在の活動、家族との心温まるエピソード、そして記憶に新しい引退相撲の感動的な裏側まで、信頼できる公式ファクトに基づき詳しく解説します。
第71代横綱・鶴竜力三郎の波乱万丈な経歴と角界での足跡
鶴竜力三郎(本名:マンガラジャラブ・アナンダ)は1985年8月10日、モンゴル国スフバートル市(出生・育ちはウランバートル市内)に生まれました。幼少期からスポーツに親しみ、相撲の道へ進むために単身日本へ渡ります。入門したのは名門・井筒部屋であり、のちに部屋の師匠の死去などに伴い陸奥部屋へ転籍しました。
四股名の「鶴」は部屋ゆかりの「鶴ヶ嶺」から、「力三郎」は尊敬する大先輩である寺尾が新十両場所だけ名乗っていたゆかりの四股名「源氏山」の下の名前に由来しています。右四つや下手投げを得意とし、地道な努力と卓越した相撲センスを重ね合わせることで、着実に番付を駆け上がっていきました。
2014年5月場所後には、悲願であった第71代横綱に昇進。横綱としての土俵入りは、自身と同じく美しい雲竜型を選択し、数々の名勝負を刻みました。相撲界の第一線で長きにわたり君臨し続け、2021年3月場所限りで惜しまれつつ現役を引退。怪我や不調に苦しみながらも土俵に真摯に向き合い続けた姿勢は、多くの相撲ファンの記憶に深く刻まれています。
| 時期・年 | 主な出来事・キャリアの転換点 | 備考・詳細 |
|---|---|---|
| 1985年8月 | モンゴル国にて誕生 | 本名はマンガラジャラブ・アナンダ |
| 入門期 | 井筒部屋へ入門 | のちに陸奥部屋へ転籍、四股名は「鶴竜力三郎」 |
| 2014年5月 | 第71代横綱へ昇進 | 卓越した右四つや下手投げを武器に頂点へ |
| 2016年11月 | 幕内最高優勝を達成 | 支度部屋から花道での妻へのハプニング的祝福が話題に |
| 2021年3月 | 現役引退を表明 | 長きにわたる横綱生活に幕を下ろす |
| 2023年6月 | 両国国技館で引退相撲・断髪式 | 長男との最後の取組や豪華な横綱経験者が鋏を入れる |
音羽山親方としての現在:指導者への道と新たな挑戦
現役引退後は日本相撲協会に残し、年寄名跡「音羽山」を襲名して音羽山親方となった鶴竜。現役時代に培った高度な技術や、土俵に対する真摯な姿勢を次世代の力士たちに伝える指導者として、日々奮闘しています。
報道各社や関係者の証言によると、音羽山親方は非常に真面目で温厚な人柄で知られており、力士一人ひとりの個性を引き出す丁寧な指導に定評があります。かつて自身がモンゴルから日本へ渡り、言葉や文化の壁を乗り越えて横綱にまで登り詰めた経験は、外国出身力士や若手力士たちにとって大きな支えとなっています。
相撲界を取り巻く環境が変化する中、伝統を守りつつも現代的な視点を取り入れた部屋運営や育成方針は、角界の未来を担う重要な存在として多方面から高い評価を受けています。
家族との絆:結婚、愛娘の誕生、そして支え合うパートナーシップ
土俵の厳しさから離れた場所では、温かい家庭を築いていることでも知られています。2008年12月に23歳のモンゴル人女性と結婚することが報じられ、その後2015年5月29日には待望の第1子となる4480グラムの元気な女児が誕生しました。
当時、父親となった鶴竜は報道陣に対し「大きくて、とてもかわいい。生まれてきた子のためにも、これからまだまだ頑張らなければいけない。まずは下半身から鍛えていく」と、力士・父親としての力強い意気込みを語っていました。同年10月には都内ホテルで結婚披露宴が盛大に行われ、角界関係者ら約500人が祝福。人生のパートナーについて「落ち込んだりした時は元気に明るく接してくれる。それにつられて元気になる」と感謝を語り、永遠の愛を誓い合いました。
また、2016年11月場所で幕内最高優勝を果たした際、支度部屋から表彰式へ向かう花道の途中で駆け寄ってきた妻にキスをする姿がNHKで生放送され、優勝インタビューでアナウンサーからその感想を聞かれると、恥ずかしそうに照れながら「最高です」と笑顔で答えたエピソードは、ファンの間で今なお語り草となっています。
引退相撲の感動的な裏側:長男との取組と豪華な断髪式
2023年6月3日、両国国技館にて鶴竜の引退相撲が盛大に執り行われました。この日、太刀持ちには霧馬山(のちに新大関・霧島)改め、一門の期待を背負う後輩を従え、露払いには小結・正代を従えて堂々の土俵入りを披露しました。
引退相撲のハイライトとなったのは、最後の取組での長男との対戦です。長男の力いっぱいの当たりを横綱・鶴竜が真っ正面から受け止め、最後は土俵際で長男に押し出されて土俵を割るという、家族の愛情と温かさに満ちた微笑ましい一幕が繰り広げられました。会場は温かい拍手と笑顔に包まれました。
続く断髪式では、元朝青龍、元白鵬の宮城野親方、元3代目若乃花の花田虎上、元日馬富士、そして現役の照ノ富士を含め、6人の横綱経験者という非常に豪華なメンバーが土俵に上がり、思いの詰まった鋏を入れていきました。
特に、駆けつけた元朝青龍は鶴竜の人柄について「ちゃんと来てくれたんでね、モンゴルで。それは、やっぱり行かないとね。よくできているなと思いました。いい親方になると思いますよ」と絶賛。「あれだけのまじめさがあって、よく頑張って頂点までいったということは、本人の真摯な努力。素晴らしい活躍をしたと思いますよ」と、かつてのライバルであり同郷の大先輩から最大級の賛辞が送られました。
【鶴竜力三郎】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鶴竜力三郎の現在の肩書や活動は何ですか?
A1:現在は日本相撲協会の年寄「音羽山」として、音羽山親方として後進の力士たちの指導・育成にあたっています。
Q2:鶴竜親方の出身地はどこですか?
A2:モンゴル国のウランバートル市出身ですが、取組前の呼び出しなどでは父親の出身地であるスフバートル市を自身の出身地としています。
Q3:引退相撲ではどのような特別な演出や参加者が話題になりましたか?
A3:長男との真剣勝負の取組が行われたほか、断髪式では元朝青龍や元白鵬など計6人の横綱経験者が鋏を入れたことで大きな話題となりました。
まとめ:音羽山親方として歩む今後の動向と相撲界への貢献
モンゴルから単身日本へ渡り、数々の試練を乗り越えて第71代横綱まで登り詰めた鶴竜力三郎。そのキャリアは、類まれな相撲センスと並外れた真面目な努力の結晶でした。現役を退いた現在は、音羽山親方として自身の培ってきた技術や精神を次の世代へと継承し、相撲界の発展に大きく貢献しています。
家族の温かい支えと、ファンから愛され続けた人柄を胸に、指導者としての新たな道を歩み続ける音羽山親方。今後、彼が育てる弟子の中からどのような名力士が誕生するのか、角界における今後の活躍と動向からますます目が離せません。